先日、中古住宅を購入した方のリフォーム工事について相談を受けました。
それで購入の際に「住宅診断(ホームインスペクション)」を受けたかを伺うと、‟珍しく”受けたとのこと。
この‟珍しく”というのは、なかなかこのシステムが普及していない背景を意味するのですが、その話はまた後日という事で。

その診断された資料を見させて頂くと、どうやらその段階で屋根からの雨漏れが確認されており、当然に「瑕疵保険」に加入する際にはその箇所の修繕を行わなければならないという物件でした。
もし保険未加入でこの建物を購入するという事は、雨漏れの修繕工事は購入者が負担覚悟で購入しなくてはならないという話です。

つまりジャンク(=欠陥)建物という訳ですね。

しかしながら、そういったジャンク住宅をあえて購入する場合は、大幅な何か特別な使用目的の為の大規模改修工事を行うとか考えられますが、普通に使用し生活するのであれば、そうした欠陥は修繕してからか、もしくは保険に入ってからでないと、結局は入居後にも大きな出費がかさんでしまいますので注意が必要です。
自然災害に対応する「火災保険」や、「地震保険」等こうした欠陥に対しては何ら無意味ですし、最初から雨漏れしていたとなれば、もはや自然災害時での火災保険の適用も微妙になってきます。

今回の相談で一番大きな問題として感じたのは、そうした雨漏れが住宅診断によって明らかにされているにも関わらず、そうした修繕や瑕疵保険への対応について、なんら購入者へのアドバイスが成されないまま売買契約が行われてしまったという事です。
何故、仲介した不動産業者は購入者へのこうした注意説明を行わなかったのかは大いに疑問です。
もっというと「罪」ですよね。

過去にこうした不動産売買の‟現状渡し”の問題を払拭する為に、新しい制度として「住宅診断」の制度が始まった筈なのに、結局、末端の現場でこんな事が行われている様では、まだまだ制度が機能するには時間が掛かりそうですね・・・。

さてと、今日は朝から事務所での作業に追われております。
昼前から白石方面への現場確認、その後札幌市内の研修へ行ってきます。
丁度、その「住宅診断」に関する研修でもあるのですが、技術的な研修よりも、もっと制度自体の機能運用について検討した方が良い様な気がしますよね。

何だか今朝の南幌町は猛吹雪で、またまた冬へと逆戻りの感じです。
まだまだ寒いけど頑張りましょう!!

Have a nice day!!

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